カバの飼育方法に異議あり!
Tag: 白浜アドベンチャーワールド 毒吐き
2010年3月のことですが、南紀白浜アドベンチャーワールドに行きました。
ホッキョクグマの赤ちゃんの一般公開が始まって一ヶ月くらいかな。早く行かないと大きくなっちゃうということでいってきました。
それはもう、赤ちゃんは本当にふわふわしていて可愛かったです。そんな写真はたくさんいろんなところに出ているとおもうので、はしょって。
私の心を痛めたのがカバの飼育の仕方でした。
カバは大きな体を陸上で支えるのが大変なためと外敵から身を守るために日中水中で過ごします。
だいたい、5分~8分くらいは息を止めていられるので呼吸の時だけ鼻を外に出してすぐに水中にいるくらいです。
またカバ達を皮膚はとても薄くデリケートなため、常に肌をぬらしておく必要もあります。
なので動物園でカバを見に行っても撒き糞で汚れたプールがあるだけで「カバいなーい」ってことになります。
10分も待っていれば必ずカバを見つけることができますし、「絶対にカバの姿を見たい!」という希望があるのなら閉園時間近くにいくと空腹で暴れるカバを堪能することもできます。
オスの場合はかなりパワフルに暴れているのでなかなか楽しいです。動物園の場合は閉園間際はどの動物もとても愉快な状態を観察できます。
カバを飼育するにおいて、足に負担をかけない、肌に負担をかけないためには身を沈めるプールというのは必須条件です。
しかし、アドベンチャーワールドにはそのプールがありませんでした。あるのは申し訳程度の「水たまり」。これはプールとは言いません。
このカバはイチローくんといいます。16日に生まれたからイチローだそうです。彼が歩く様子をしばらく見ていましたが、後ろ足になにか障害があるようで歩き方が変でした。
その状態で2トンくらいかな?の体重を陸上で支えるのは苦痛だろうなとすぐに想像できました。しかし身を沈めて浮力で体を浮かせるプールはこの運動場には存在しません。
少しだけこちらに視線をくれる、イチロー君。
またこの「水たまり」、表面が人間用のプールみたいにつるつるとした加工がしてあります。入るたびに足を踏ん張らないといけないわけですから、また負担が掛かります。
かなり驚きというか野生でないのだからせめての配慮ってないのかなってやや怒りモードでした。動物園で肉食動物がぐるぐる歩いているのも実は精神疾患であったり、最近は旭山動物園効果でかなり配慮する動物園が多い中、マイナー動物にずいぶんな扱いだなと思いました。
また向こうに見える飼育舎の真上に、ローラーコースターの軌道があって爆音もなかなかのものです。
パンダの飼育でずいぶん名をはせている動物園ですが、私営動物園っていうのはこうもひどいのかなと思いました。
同じ私営の富士サファリパークも足りないところはだいぶあります。だけど、カバを飼育するための必須条件くらいはクリアーして欲しい。水道代がアシカを飼育するより掛かる動物なのがカバですが・・・・
カバの運動場の前にある石像。メスだとこのくらいの大きさかな。
イチロー君の後ろ姿を見ながらそう思いました。←みてないけど。
別棟に前に飼育していたカバの骨格標本がありました。